Cartes du Ciel速攻マニュアル (200 7/5/24版)  presented by 「黒ひげの星空探訪ブログ」 「黒ひげの星空探訪」 

VersionUP報告:Astorbを使った際のバグが修正されました
Version 2.76c updateからダウンロードしてCielのフォルダーにインスロールしてください

フリーの星図ソフトCielは下のように各種星表と写真星図を重ねて表示出来るだけでなく便利な機能も備えています。


ソフトの日本語化を行いましたので使い方入門を解説しようと思います。
解説する項目は順次追加していこうと思っています。
1.インストールの方法
2.初期設定
3.基本的な画面操作

4.天体用FITS画像について
5.FITS画像表示操作
6.ネットからDSS1のFITS画像を取得する操作


1.インストールの方法
a.CD−Rで提供を受けた方のインストール方法
  システムフォルダーにDLLファイル等を転送しないので、圧縮されたZIPをハードディスクのフォルダーに解凍コピーすることで
  インストールをします。
  CD-Rには4つのZIPファイルが入っています。 
    Ciel.zip   Cielフォルダー              解凍後132MB
    hnsky.zip   Hnskyフォルダー             解凍後132MB
    GSC.zip   バイナリーGSC-ACT        解凍後519MB
    sac.zip     9220非恒星天体FIT画像  解 凍後267MB

  最初に次の2つのZIPファイルをハードディスクのフォルダーにコピーして下さい。
    Ciel.zip   ----> C:\Program Files
    hnsky.zip  ----> C:\Program Files

  コピーしたらその場所で解凍します。
  それぞれ以下のフォルダーができあがります
    C:\Program Files\Ciel
    C:\Program Files\hnsky

  ここまでの作業でCielとHnskyは使うことが出来るようになりました。
  ただ起動するのにフォルダーの中まで行くのは面倒ですので
    C:\Program Files\Ciel\ciel.exe
    C:\Program Files\Hnsky\hnsky.exe
  それぞれのショートカットを作成してデスクトップに貼っておきます。

  次にHubble Guide Star Catalogと9220非恒星天体画像をハードディスクに入れます。

  次の2つのZIPファイルをハードディスクのフォルダーにコピーして下さい。
    GSC.zip   ----> C:\
    sac.zip ----> C:\Program Files\Ciel

  コピーしたらその場所で解凍します。
  それぞれ以下のフォルダーができあがります
    C:\GSC
    C:\Program Files\Ciel\sac

  あとはデスクトップのショートカットをクリックすることでプログラムが起動します。
b.ネットからダウンロードした方のインストール方法
  とりあえず省略
2.初期設定     (Page-Topへ)
a.日本語で使えるようにする
  CD−Rから解凍コピーした場合はCiel.exeを起動すると初めから日本語表示になっているはずです。
  もし英語表示になっている場合は「Prefences」メニュー→「Language」でJP Japanesを選択すると日本語が表示されます。
  (出来るだけ日本語化していますが、日本語にすると文字化けする場所が何カ所かありその部分は英語のままにしています。)
b.ファイルの保存場所を設定する
  Hubble Guide Star Catalog (GSCフォルダー)の保存場所を設定します。
  「設定」メニュー→「カタログとオブジェクトの指定」→「Star2」タグをクリックして2行目のHST GSC compactにチェックを入れます
  File Pathの枠が赤色の場合は
GSCフォルダーの位置が正しく設定されてないので右のフォルダーマークを押してフォルダー選択
  をし直して下さい。

c.日時を設定する
d.観測地を設定する
3.基本的な画面操作     (Page-Topへ)
   星図枠外のボタンを左クリックする操作の説明です。
   ・ボタンを押すことで星図の上を天頂にするか天の北にするか を切り替えます。(地平座標と赤道座標の切り替え
   ・ ボタンをクリックすると地平座標に切り替わりそれぞれ天頂、北空、東空、南空、西空を表示します。
   ・ボタンを押すと赤経赤緯グリッドが表示されます。
   ・ボタンを押すと地平座標になっているときだけ方位高度グリッドが表示されます。
   ・グリッドが表示されているときにボタンを押すと赤経・赤緯、方位・高度の角度が表示されます。
   ・ボタンを押すと星座線が表示され、を押すと星座境界線が表示されます。
   ・ボタンは設定しておいた視野枠を星図中央に表示します、右クリックすると視野枠設定ウィンドウが開きます。
   ・星図の拡大はキーまたはボタン、縮小はキーまたはボタンを押すかクリックします。
    
ボタンを押すとスライドバーにより表示範囲の大きさを自由に指定できます。ただし星図中央が基準です
   ・ ボタンで直接表示範囲の大きさを指定することもできます。これも星図中央が基準です
   ・ボタンをクリックすると概略星図を表示して位置をクイック指定することも出来ます。
    
概略星図のマークが現在表示している位置なので、希望の場所をマウス左クリックして移動します。

   ・ボタンを押すと 現在表示している星図のRA(赤経)、Dec(赤緯)、Az(方位)、Al(高度)、FW(画角)、視野回転角が表示
    されますので
位置または方向あるいは広さに数値を入れ替えてOKを押すと希望の星図が表示されます。

   ・表示範囲をずらす場合にはボタンに小さく表示されたN E S W文字をクリックするか上左下右のカーソルキーを押します
    
N E S Wという文字ですが地平座標でも機能しますので実際は上左下右と考えて下さい。

   ・星図の部分拡大は拡大したい場所でマウス左ボタンを 押しそのまま右下にマウスを動かすと星図枠と相似の矩形が現れるので
    希望する大きさでマウス左ボタンを放し矩形の内側をマウス左ボタンでクリックします。
    このとき矩形の内側をクリックする前に
星図上で左ボタンを押したままマウスを動かすと矩形を移動することが出来ます。

マウス左ボタンとAltキー・Shiftキーの組み合わせ操作の一覧

 天体を左クリック  天体のIDが表示される、IDを左クリックすると詳細情報が表示される
 Altキーを押したまま天体を左クリック  天体をクリックすると詳細情報が表示される
 Shiftキーを押したままマウスカーソルを天体に重ねる  重ねただけで詳細情報が表示されるので連続で情報がみられる
 Shiftキーを押したまま左ボタンを押してマウスを動かす  星図をつかんでずらすことが出来る
   ・ボタンボタンを押すと星図を15度づつ右回転または左回転させる事ができます。
    
ただしボタン一発で元に戻すことが出来ないので赤経赤緯グリッドまたは方位高度グリッドを表示して手動にて戻して下さい。
4.天体用FITS画像について    (Page-Topへ)
  CielにはHnskyと同じようにネットから天体用FITS画像をダウンロードしてくる機能を持っています。
FITSは単なる画像データではなく天文学でのデータ交換用フォーマットなので色々な情報を持たせられています。
赤経・赤緯もその一つです、CielやHnskyはこの赤経・赤緯を元に星図と画像を重ねて表示する機能を持っています。

インターネット上で公開されている天体用FITS画像には、ご存じのとおり1949年から1960年にかけてパロマー天文台とオーストラリアのサイディング・スプリング天文台の1.2mシュミットカメラによって撮影されほぼ全天をカバーする写真乾板をデジタル化したDSS(Digitized Sky Survy)が知られています。
実は、DSSと呼ばれるものにはヨーロッパ南天天文台(ESO)が構築したOnline Digitized Sky SurvyもありDSS2と称され3種類 (赤外)の画像データがあり、インターネットを介して必要範囲をダウンロード出来ます。
例えば有名なメシエ1番カニ星雲を表示してみましょう
  DSS1 DSS2 Red DSS2 Blue DSS2 Infrared
 
  全天をカバー 全空の98%をカバー 全空の45%をカバー 全空の27%をカバー
    このように同じ天体でも撮影された波長により姿が異なります。
   Cielはこの4種類の天体用FITS画像をボタン一発でダウンロードしてくることが可能です。
   またダウンロードしたFITS画像をHnskyのFITSフォルダーに転送することでHnskyで表示することも出来ます。
5.FITS画像表示操作    (Page-Topへ)
    フォルダーに収録されているFITS画像を表示させるには「画像」メニューで画像操作を選ぶか、ボタンをクリックします。

    最初はデフォルトのimagesフォルダーが表示されますが、9220非恒星天体FIT画像を表示するためsacフォルダーをクリックしてみましょう。ちょっと待つと大量のFITS画像ファイルが表示されますので適当なファイル名をクリックしてみるとその画像が表示されます。↑↓キーを押していくと順次画像が表示されていきます。

表示したい画像が決まったらOKボタンを押すか、レベル調整バーを左右に動かして明るさを調整してからOKを押すと星図画面に画像が表示されます。というより画像に星図が表示されたという方が正しいですね
強制的に画像に星図枠が合わせられるので、画像を表示した状態では視野の移動や画角の変更は出来ません が、星図枠を相似形に拡大縮小にすることは可能なのでCielウィンドウの四隅をつまんで大きさを変えてみて下さい。。

視野の移動や画角の変更したい場合はボタンをクリックして画像を消してから操作して下さい。

    ボタンを 右クリックすると星図を点滅させることが出来ます。
6.ネットからDSS1のFITS画像を取得する操作    (Page-Topへ)
まず最初に、FITS画像データーは非圧縮なので大容量になるためブロードバンドの方にしかお勧め出来ないことをお断りしておきます。
 
では一番よく使うDSS1から
画像のピクセルサイズを指定してダウンロードする方法を上の網状星雲NGC6992を例に解説します。
NGC6992には西隣に対になるNGC6960がありますので、一緒に表示
してみましょう。

a.

画像を消してから画角を4°2 7′以下に設定します。

「検索」メニュー→「座標指定移動」で画角を4°27′00″に指定する
下のように広くなります。

b.

画像をダウンロードする
ダウンロードはボタンをクリック又は「ファイル」メニュー→Online resourcesから、Images→HEASARC Skyviewを選択します。
SkyViewが立ち上がりFindボタンをクリックするとNASAのコンピュータに接続されDSS画像データーベースの中から中心赤経赤緯20h56m15s(314.0625度)、+31°42′00″(31.7000度) 画角4°2 7′0″(4.450度) サイズ300×300ピクセルを作成して送信してきます。混み具合によりますがダウンロード開始まで30秒くらい待つことになります。
受信ファイル名はデフォルトで$TEMP.fitになっています。
粗い300×300ピクセルの画像が表示されました、もう少し左に寄せた方がよさそうですね。
ボタンをクリックして画像を消してから、星図を少し左にずらしてください。

c.

画像をダウンロードして保存する
ほぼこの位置で良いと思われますのでSkyviewではサイズを500×500ピクセルに指定し、受信ファイル名も保存用に名前をつけてからFindボタンをクリックします。(例ではngc6992-6990_dss.fitとしていますが自分で分かりやすい名にしてください)
FITS画像は
300×300ピクセルが360KB、500×500ピクセルが988KBというように大容量になるのでサイズは控えめにします。
今度は左右対になった網状星雲が表示されました。

d.

保存された画像を表示してみる
保存された画像は別の日に表示する事が可能です。操作は「5.FITS画像表示操作」で解説したとおりにします。
画像が白色だけだと星図と重ねて表示していて見にくい場合があります、その時は赤色にも変更できます。
画像を赤色にしてGSC-ACT星表の微光星を表示してみるとこのようになります。
まだ続くよ
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